地雷除去機第一号機の供与式(本邦企業との官民連携事業)
2011年5月23日,当国において,本格的な地雷除去機第一号機となる除去機の供与式が瀬川大使及びバンゼ外務協力副大臣参加の下,モアンバ郡(首都マプト市より車で約1時間)にて執り行われました。本地雷除去機は,見返り資金*を活用した「地雷除去支援計画」の一環で,当国の地雷除去院が,三菱商事との連携のもと,山梨日立建機社より地雷除去機を調達したもので,今後,国内における地雷除去活動に大きく貢献することが期待されています。式典の様子は多くの新聞,テレビ,ラジオでも放映されました。また,本地雷除去機を開発した山梨日立建機社は,CSR活動の一環として,当地の小学校3校に対して画用紙やクレヨンなどの美術道具を供与しました。
モザンビークでは,1975年の独立から92年の内戦終結に至るまで,推定100万個の地雷が埋設されたと言われており,内戦終結後の同国の経済社会発展の大きな妨げとなってきました。日本政府は,当国において,1988年以来,国際NGO,国連機関,政府機関を通じて地雷除去に関する援助を継続的に実施しており,その金額は約10.8百万米ドルにもなります。
現在,外務省では,開発途上国の経済成長において民間企業の投資活動の果たす役割が大きいことを踏まえ,関係各省,実施機関と連携して,日本の民間企業の活動とODA等の公的資金との連携への取組を強化し,開発途上国の経済成長を加速化するための後押しをしており,今回の地雷除去機の当国への供与は,官民が連携して実現した案件といえます。
*見返り資金:被供与国政府が、原則として、資金協力によって調達した物資の価格の一定額を現地通貨で積み立てる資金であり、日本国政府と合意の上で自国の社会経済開発に資する事業などに使用することができる資金のこと
瀬川大使とバンゼ外務協力副大臣(中央)
山梨日立建機社による小学校への美術道具の供与
供与されたクレヨンを使って絵を描く児童たち
モザンビーク第1号の日本製地雷除去機